[Featured / 特集] Trees, Water, and People. Kawakami, Nara prefecture #2 / 木と水と人と。奈良県川上村ー[Vol.2] 吉野林業発祥の地、吉野杉と暮らし。


日本酒造りにかかせないものの一つである吉野の杉樽。赤味(あかみ)と呼ばれる色の濃いところ、白太(しらた)と呼ばれる外側の境目だけで作られるそうです。理由は赤味は油がつまっているので内側になることで耐水の枠になり、外側は油が少ないので調湿を担うそうです。

日本酒造りにかかせないものの一つである吉野の杉樽。吉野杉の赤味(あかみ)と呼ばれる色の濃いところ、白太(しらた)と呼ばれる外側の境目だけで作られるそうです。理由は赤味は油がつまっているので内側になることで耐水の枠になり、外側は油が少ないので呼吸し、調湿を担うそうです。

 

The historical mountain forest in Kawakami village has been nurtured and protected for over 500 years. A circulation system established by the great “Forest King,” Shozaburo Dokura, has played an important role in its preservation, managing the forest “from cultivation to distribution”.

With its planting density twice as much as ordinary forest, Yoshino Cedar have been delicately cultivated and even their listings have been thoroughly used. Its beautiful, straight, and narrow tree-rings are the product of their honed skill passed down from ancestors. The lumber is now an invaluable resource in various Japanese wooden product.

500年以上続く林業が営まれてきた、歴史ある山林。

川上村をはじめ、日本各地の林業に貢献した土倉庄三郎氏によって
次の世代も、そのまた次の世代も続けていけるように確立された循環サイクル。
それは【育てる〜届ける】まで見据え、繰り返し循環できるように
人の手によって管理するシステムです。

吉野杉は、通常の倍以上も密植して植えられ、丁寧に手をかけながら育てられ、
間引いた木々も余すことなく役立てられてきました。

代々磨かれてきた技法により、年輪幅が密で、節がなく真直ぐ。
さらに人の手によって細やかに仕上げられたその材は、
木々の息づきを感じる確かな国産材や、伝統工法の材として
様々な用途になくてはならないものです。

奈良吉野の建築材の加工センター「川上さぷり」

 

Shozaemon Doi, the commissioner of Kawakami Yoshiko Lumber Promotion Cooperative, has kindly offered us a tour of production facilities in Kawakami village. Here are some of the beautiful works you can see in Kawakami Supply, Yoshino Cedar Workshop, and Kawakami Products Exhibition.

今回は、知人の父、川上産吉野材販売促進協同組合理事の圡井庄左ヱ門氏に
建築材の加工センターである「川上さぷり」、
小物や商品を作る「吉野杉工房」、
家具や職人による端材を使った工芸品にも出会える「川上村特産品展示場」
を案内していただきました。

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The beautiful tree-rings of Yoshino Cedar look like baumkuchen. They are strong and suitable for any wooden product.

吉野杉材はバームクーヘンみたいに均一に揃った年輪をもつのが特長。
材として使いやすく丈夫だそう。それこそ1年1年手をかけて育てられたからこそ。

 

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Various artisanal products are created in Yoshino Cedar Workshop, a wood craft center. Above are wooden pieces used for modern goods and furniture, made by sticking pieces of lumber sliced where its edge grain is straight.

吉野杉工房(木工センター)では、その見事な職人技の手仕事で様々な商品が開発されています。
こちらは柾目(木の模様)の真直ぐな部分をスライスして幾何学模様に貼り合わせています。
モダンな小物や家具に使われます。

 

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You can feel the woodcrafting skills, wisdom, and creativity from everywhere.

You can also see various crafts made from listings and woods cut out in the process of thinning in Kawakami Products Exhibition.
Exclusive goods made by a retired craftsman are waiting for your visit.

木材を加工する技術、そして常にチャレンジを考える知恵が隅々まで。

併設された川上村特産品展示場には、
「何かに使えるかな」「どうやって作ろうか」と職人によってうみだされた
間引いた木々や端材を活かした工芸品の数々もあります。

ご隠居された職人が思いのまま作られている、一期一会の一品物に出会う事ができますよ。

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A heartwarming cockhorse and cypress coasters; the rings are so tight you can hardly verify one another.
温もりを感じる木馬。
桧のコースター。見えないくらい密につまった年輪。
これくらい凝縮していると油が乗って艶やかです。

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The box shown on the left is made from two different colored pieces together. They are not painted. It’s using the woods’ original color. Amazing!

木肌の色の違いを柄にして、一枚一枚切り貼りして仕上げられた箱には
圡井さんも「これは手がかかってるなぁ」とうなってました。

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You should see the different faces these vases show you every time you look at them.

見るたびに表情がかわるような一輪挿し。

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And more importantly, the chopsticks.

“Festive & every-day chopsticks made from Yoshino-cedar are all made from listings that were cut off in the process of making houses and various wooden tools. ”

Where people gather, there are always food, chopsticks, and also, people’s heart.

Mr. Doi recommends “Ranchu“, chopsticks with thick center part and thin ends.
They are made from precious inner red part of Yoshino cedar listings, giving them a soft, relaxing scent and texture.
Not only they are ecological, but also you can feel with all of your five senses the Japanese spirit of hospitality.

Another interesting facility is “Takumi no Mura”, which means craftsmaster’s community. Few artists are living here. Visitors can enjoy pottery and craft workshops.

そして、林業の循環サイクルの大事な部分を担う、箸。

 

ー吉野杉の祝い箸や割り箸の素材はすべて、人々の家やくらしの道具をつくる際にでる端材を活かして作られているー

人が集うところ、食があり、そして箸がある。
そして、心。

圡井さんのおすすめは、「らんちゅう」。
両端が細く、真ん中が太い箸です。
吉野杉の中心部の、希少な赤身の部分の柾目(真直ぐに通った木目)端材で作られ、油分が多いのでよい香りがします。
そして手に持ったときに硬さを感じない、やさしく馴染むさわり心地です。
ごはんを食べたとき、なんともいえない木のリラックス感に包まれます。

エコなだけでなく、食を共にするおもてなしの場で、大事な五感を使って心に届くこと。
だからこそずっと使っていきたいと思うんだなぁと、あらためて先人の知恵から学びました。

お正月や季節を祝うお箸に使い続けたいです。

ぬくもりのある工芸品に見入っておりましたところ、
圡井さんのご家族の方に
陶芸のひとがすんでたり、体験できるところがある、と、「匠の聚(たくみのむら)」をご案内いただきました。

ここは内外から公募で集まったアーティストの方々が入居されていて、
陶芸や工芸の制作体験ができ、ギャラリーやアートの中で楽しく過ごせる施設です。

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Beautiful cafeteria serves you a lunch made by local ingredients.
You can stay in the modern, clean cottage.

木々の緑と明るい光があふれるカフェでは地の食材で丁寧に作られたランチが食べられます。

宿泊設備もあります。
絶景を目の前に臨むモダンでクリーンなコテージです。

こちらを拠点にアマゴの渓流釣りやつかみ取りが出来る自然の中でたっぷり遊ぶツアーも開催されています。

設備も整っているので、気軽に行けて、お子さまと一緒にのびのびと遊べそうですね!

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Kawakami Supply 川上さぷり(川上産吉野材販売促進協同組合)

Takumi no Mura 匠の聚(たくみのむら)